図鑑 01
1. 基礎(家の重さを地面に伝えるコンクリート)
布基礎=壁の下に帯状に続くコンクリート。換気口=床下に風を通す四角い穴。無筋=中に鉄筋が入っていない。
- 候補物件(昭和40〜60年代)は「鉄筋なしの布基礎+換気口」がほぼ標準。見た目では鉄筋の有無は分かりません。
- ひび割れは 名刺が入る幅(0.3mm) が境目。それ以上、1mに3本以上、換気口の角から斜めに走るものは要注意。
- 地面から土台までの高さが40cm未満だと湿気がこもりやすく、床下に潜れないことも。
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4面の基礎を撮る。換気口が植木・室外機・物置・土で塞がれていないか。基礎の泥はねの線。
4面の基礎を撮る。換気口が植木・室外機・物置・土で塞がれていないか。基礎の泥はねの線。
図鑑 02・09
2. 土台と床組(基礎の上の木と、床の骨)
土台=基礎の上に載る最下段の木。大引(おおびき)=床を支える太い横木。根太(ねだ)=その上の細かい横木。束(つか)=大引を下から支える短い柱。
- 土台が腐るのは 水回りの周り・北側・雨が当たる面。浴槽と壁のすき間から水が入って土台を腐らせるのが典型。
- シロアリは「蟻道(ぎどう)」という土のトンネルを基礎や束の根元に作ります。壊さず硬貨を添えて撮影。
- 床の傾きは 1mで6mm以上 が危険ライン。ビー玉やスマホの水準器で方向だけ記録。
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かかとで歩いてふかふか・床鳴り。玄関の上がり口と廊下の両端で傾き。窓・ふすまの開け閉め。床下点検口が無ければ「畳を1枚上げていいか」と聞く。
かかとで歩いてふかふか・床鳴り。玄関の上がり口と廊下の両端で傾き。窓・ふすまの開け閉め。床下点検口が無ければ「畳を1枚上げていいか」と聞く。
自分でできる/できない
鋼製束(1本500円)で床の沈み矯正、12mm合板の重ね張り(6畳4〜8万)はDIY可。土台の交換は工務店の仕事(1mあたり2〜5万、ひどいと100万超)。
鋼製束(1本500円)で床の沈み矯正、12mm合板の重ね張り(6畳4〜8万)はDIY可。土台の交換は工務店の仕事(1mあたり2〜5万、ひどいと100万超)。
図鑑 03〜05
3. 柱・梁・筋交い(地震に耐える骨組み)
筋交い=柱と柱の間に斜めに入れる材。横揺れに耐える。耐力壁=筋交いや合板が入った「効く壁」。新耐震=1981年6月以降の基準。
- 昭和56年(1981年)5月以前の家は、診断すると 97%が今の基準に足りない(木耐協 2025年、約3万棟の集計)。「足りない前提」で見ます。
- 南側が大きな窓ばかりで北側に壁が集まっている家は、揺れに弱い配置。四隅に壁があるかを見る。
- 柱の傾きも1mで6mmが目安。ふすまや戸の上下のすき間が左右で違えば傾いているサイン。
| 市 | 無料診断 | 改修の補助 | 電話 |
|---|---|---|---|
| 下関市 | あり | 費用の4/5・上限115万円(受付 5/18〜10/30) | 建築指導課 083-231-1380 |
| 宇部市 | 30戸 | 80%・上限115万円(5戸) | 建築指導課 0836-34-8434 |
| 山陽小野田市 | あり | 80%・上限115万円(今年度は終了) | 建築住宅課 0836-82-1167 |
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建築年(昭和56年5月以前か)と増築の有無。図面があれば筋交いの印(斜線)。
建築年(昭和56年5月以前か)と増築の有無。図面があれば筋交いの印(斜線)。
自分でできる/できない
筋交いと合板の追加は材料10万以内でやった大家さんの例あり。ただし 先に無料診断で「どの壁に足すか」を出してもらうのが順番。場所を間違えると逆効果。
筋交いと合板の追加は材料10万以内でやった大家さんの例あり。ただし 先に無料診断で「どの壁に足すか」を出してもらうのが順番。場所を間違えると逆効果。
図鑑 06・07
4. 小屋組(屋根の骨組み)
垂木(たるき)=屋根の勾配に沿って並ぶ角材。野地板=その上に張る板。ルーフィング=野地板の上の防水紙。
- 防水紙の寿命は10〜30年。築40年超なら防水紙は寿命切れとみなし、瓦がきれいでも雨漏りは防水紙次第。
- 押入れの上の天袋の天井板が外れれば、そこから屋根裏が覗けます。中には入らず、ライトで見るだけ。
- 屋根裏にパサパサした土が見えたら「土葺き瓦」(重い・古い工法)の可能性。
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屋根裏の雨染み・光漏れ・カビ・断熱材の有無・動物の痕跡。
屋根裏の雨染み・光漏れ・カビ・断熱材の有無・動物の痕跡。
図鑑 08・第2章 屋根葺材
5. 屋根と軒
谷樋(たにどい)=屋根2面が合わさるV字の板金。下屋(げや)=1階だけの低い屋根。軒天=軒の裏側の板。
- 雨漏りの原因は屋根材そのものより 板金と防水紙。1位が谷樋、2位が下屋と外壁の境目、3位が屋根の端(ケラバ)。
- トタンは白錆→赤錆→黒錆→穴の順に悪化。穴が開いたら塗装では戻らない。
- スレート(薄い板状の屋根材)で 2004年以前 ならアスベスト含有の可能性。撤去費が上がる材と割り切る。
- 費用の目安(約70㎡・首都圏業者): 塗装25〜45万、上から被せる工法90〜120万、葺き替え130〜190万。
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屋根には上がらない。望遠で棟の蛇行・漆喰の剥がれ・瓦の割れ。軒天のシミや剥がれ、雨樋の外れと外壁の垂れ跡。室内では照明を消して天井にライトを斜めから当てるとシミが浮く。
屋根には上がらない。望遠で棟の蛇行・漆喰の剥がれ・瓦の割れ。軒天のシミや剥がれ、雨樋の外れと外壁の垂れ跡。室内では照明を消して天井にライトを斜めから当てるとシミが浮く。
図鑑 第2章 外周壁
6. 外壁
モルタル壁=板と金網の上にセメントを塗った昭和の定番。チョーキング=触ると白い粉がつく=塗装の寿命。
- ひびは基礎と同じく 名刺の厚さ(0.3mm) が境目。窓の角から斜めに走るひびは要注意。
- 軽く叩いてポコポコと空洞音なら浮き。剥がれは危険度高。
- 30坪で塗り替え80〜120万が業者相場。ペンキが得意な人が一番お金を浮かせられる場所(ただし足場と高所の安全は別問題)。
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軒の短い面・北面。トタンなら錆の筋が下に伸びていないか。サイディングなら目地のゴムの割れ。
軒の短い面・北面。トタンなら錆の筋が下に伸びていないか。サイディングなら目地のゴムの割れ。
図鑑 第2章 間仕切壁・天井
7. 内壁と天井
真壁(しんかべ)=柱が見える和室。土壁=竹を編んだ下地に土を塗った壁。プリント合板=木目を印刷した薄いベニヤ(昭和の家に必ずある)。
- 土壁は「土がポロポロ落ちる」が寿命サイン。ビスが効かないので、板を張るなら先に細い木(胴縁)を打つ。
- 塗装で化ける: 柱・鴨居・天井板・木の建具。化けない: 繊維壁や剥がれかけの砂壁(塗料を吸って剥がれる)。プリント合板は全面ヤスリがけが必要。
- 天井のシミは「雨の翌日に濃くなる=現役の雨漏り」「冬に雨なしで広がる=結露」「突然大きく=配管」。
自分でできる
土壁の上塗り(6畳DIY 5〜8万、業者15〜20万)、天井板の塗装。
土壁の上塗り(6畳DIY 5〜8万、業者15〜20万)、天井板の塗装。
図鑑 第2章 床・サッシ・建具
8. 床と建具
- 畳は1畳あたり表替え5,000〜2万、新調1〜3.5万。寸法は地域で違うので現地で1枚実測。
- ふすま・障子・戸車の調整はDIY可。戸枠そのものが歪んでいるのは建物の沈下なので業者案件。
- 窓は「アルミ枠+1枚ガラス」の時代。結露は前提。サッシ下の黒カビ・木枠の腐れを見る。
- 畳→フローリングは4.5畳で材料約4万。段差が5cm強できるので入口の処理を考える。
図鑑にはない
9. 設備(水・電気・ガス・断熱)
- 水道管: 昭和49年以前は鉄管(赤水・錆こぶ)。蛇口を数分開けて赤水と水圧を見る。全部閉めて水道メーターが回れば漏水。
- 排水: 古いコンクリートの桝は割れて木の根が入る。桝の蓋を開けて根と滞水を見る。
- 電気: 分電盤の主幹ブレーカーに電線が2本(赤・白)なら100Vのみ。IHや200Vエアコンは使えない。漏電ブレーカーの有無も。
- 給湯器: 銘板の番号「12.11-…」なら2012年11月製。寿命10年。交換5〜20万。
- LPガス: 給湯器や配管がガス屋の貸与品のことがあり、解約時に精算を求められる例あり。誰の持ち物かを売主に必ず聞く。
- 断熱: 天井裏は無断熱が普通。グラスウール8袋約10万で冬の寝室が6℃→12℃になった例。
まとめ
10. 現地で見る順(18項目の短縮版)
- 外周4面: 基礎のひび・換気口・泥はね・蟻道
- 外壁: ひび(名刺)・浮き・白い粉・錆の筋
- 屋根(望遠): 棟・瓦・谷樋・下屋の境目・軒天・雨樋
- 窓の配置: 南面が窓だらけで四隅に壁がないか
- 中に入って: かかと歩き、玄関上がり口と廊下でビー玉、建具のすき間
- 天井のシミ、押入れの天袋から屋根裏
- 壁を叩く(土壁のポロポロ、合板の反り)、浴室と玄関の木枠を叩く
- 蛇口・メーター・排水桝・便器の中(弁があれば簡易水洗)
- 給湯器の製造年、分電盤の電線の本数
- 聞く: 建築年と増築、図面、雨漏りとシロアリの履歴、ガス設備の持ち主、上下水道の状況